かみまほ体験版

紙の上の魔法使い

 なんか見かけて面白そうだったので、体験版やってみた(製品版はまだ発売前)。現実に作用する「魔法の本」をめぐっての話。

Q 「魔法の本」って?

A 書いてあることが現実に起きてしまう、摩訶不思議な本のことよ! 本を開いた者の願いに反応して、本の物語が現実に再現されてしまうの。

Q 具体的にはどうなるの?

A 本の登場人物が、そのまま現実のキャラクターに「役割」として与えられるの。例えば恋愛小説を開いたら、ヒロインと主人公が誰かに割り振られて、強制的に、あるいは無自覚のうちに登場人物として行動するようになるの。このケースだと、二人は本によって恋物語を強制されることになるというわけよ。

――公式サイト コンセプトより

 ファンタジーっちゃそうなんだけど、それなりに重ための話もぶっこんできつつ。実妹がヒロインだなんてのも珍しくすらないけれど、禁断の関係、許されない相手という前提の元きっちりヒロインしてるのは珍しいのかな。それが前提の肉欲エンドみたいなのは相応にあるんだろうけど、社会と一般的な関わりを持ちつつこのルートに進もう、というのが。

 イラストや音楽もいいし、体験版にしてはボリュームも多く、充分楽しめた*1。ものすごい続きが気になるとこで引きにしたなこの野郎。

 以下、ネタバレというわけでもないが、内容に触れつつ。

 

 体験版の3章まででは、まあ衝撃の展開だなんて呼べるほどのものではない。それでも製品版では、最初の最初っから真実が提示されてるわけではない。すでに現実が書き換えられていて、これが本当の真実だ――。だなんて、いかにもありそうなギミックが仕込まれてそう。ベタ過ぎる発想だけどこんな設定で物語を作るんなら、当然仕掛けてくる場所でしょう。ありがちなとこでは理央の存在とか。それ以上のどんでん返しがあるようなら重畳。

 まあ、そんな部分は体験版やる前から想像はついていたけど、そうでない部分に比重を置いていたのが新鮮だったかなあ。

 物語によって与えられた感情。台本として与えられたものではあるが、台本ではなく本当のものだと認識してしまうような感情。それと、自分本来の感情との違いは何か――。感情ではなく思考でも嗜好でもいいけど、色々と哲学的なとこになるというか、創作的に面白い話題になりそうなところ。そこら辺に踏み込んだストーリーをやってくれるなら、期待が持てる。

 

 キャラは岬ちゃんがちょー好み。なんでこの子攻略ヒロインじゃないんだろう……。いやまあ悪友ポジというか、クラスメイト・友達の位置にいるからこそ輝くようなポジションだけどさあ! ヒロインにしてもあんま面白くならなさそうなルートになるだろうけどさあ!

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 名前もだけど岬ちゃん本人がかわいいよ!!

*1:ちなみに、体験版の範囲ではエロシーンなし。