はるくる 1

はるまで、くるる。

あらすじ

 目覚めると記憶がなかった。自分を指し示す手がかりは、メモに記された自らの名前であろうもののみ。出会った美少女4人も自分と同様であった。「3ヶ月後、必ず助けに来る 電気、備品は使い放題」とだけ記された書き置き、温泉旅館風な宿舎、学校、自然の恵みに溢れる森と海、作物の植えられた畑。そして、空高く、てっぺんが見えないほど空高く真っ直ぐに伸びる白い塔。それが、5人を取り巻く世界の全てであった。5人しかいない閉ざされた世界で、3ヶ月の「春休み」がはじまる――。

 

雑感

 いやー、良かった。

 テキスト・ストーリーがいい感じ。健全な青少年がうっかり読んでしまったらずぶずぶ価値観人生変わってしまうようなメッセージ性の強いシナリオではなく、純粋に、小説のようにストーリー自体がよく出来ていて面白いといった類。閉鎖空間であろうこの世界はいったい何で、何故自分たちがここにいるのかといった思索から、明らかになった真相のぶっ飛び具合。最後の静夏ルートの力強さ。

 そして、みんな大好きループモノなわけですよ。ループモノのバリエーションとして、妥当性あるし、中々面白い。よくできたSFといった感じ。

 

テキスト

 ノベルゲーだなんて延々テキストを読むわけだから、テキストの面白い面白くない・合う合わないは重要。で、テキスト面白いとストレス無く読めていいねえ。時折挟まれるギャグも丁度いいブレイクになる。下ネタ多すぎだけれど。

 

キャラ

 好みでいったら当然の如く秋桜一択なわけだけど、メインヒロインの静夏が強かった。序盤の行動とかOPムービーとか見るとアホの子枠なんだけれど、静夏ルートを経た後だと、笑えないどころか感動を思い起こされてしまう。

 シナリオの要請上という部分は大きいだろうけれども、羽月莉音、神楽坂響子や涼宮ハルヒなんかの同種のアジテーターに比べても、静夏の強さは引けを取らない。あまり意識してなかったけれども、アジテーターな女の子に弱いな。ハルヒ長門じゃ長門の方が圧倒的人気らしいけど、断然ハルヒの方が好きな派。消失だって一番可愛いのハルヒでしょ?

 

ハーレム

 冒頭いきなりのハーレム宣言から、これ抜きゲーだっけ?というレベルでエロシーンが続く上に、ゲーム全体のエロシーンの半分を1周目で消化。とりあえずエロ入れとけば後は自由にやっていいよね!っていうアレなんだろうか。その所為で「まず体験版やれ」とも言いづらいんだよなあ。面白くなるの体験版部分終わってからだし、そこがこの作品のメインではないし。

 とはいえ、閉鎖環境♂1♀4という条件下で、主人公が全員と関係を持ってしまった場合、こうやってオープンにしてしまうのはものすごく妥当で正解なんだろう。相互不信なんぞ一番に避けたい。

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というわけで

 面白かったという話でした。プレイ時間は9時間くらい。冬のDL版セールで購入したわけだが、一発目から非常に満足。

 ネタバレ込で考察というか気になった点のメモは、次エントリに。