傭兵団
傭兵団やってます byやらない夫
ファンタジー世界で、傭兵団という珍しい設定。
といっても、実質的には冒険者モノとそこまで変わらない。固定の冒険者パーティー、基本的に対人戦*1、依頼(金)で人を殺すことに躊躇がない、と、個々の要素を見れば冒険者モノのお話でもそれなりにありそうな設定。あるいは、この世界の住人は全て魔力を持っており、それを前提とした社会・技術の発展がある。そんな中、主人公のやらない夫は、魔力を一切持たない特殊体質という設定。設定的な都合、お話作りのアクセントとして機能している。これは、異世界転生モノとしての読み替えもできる。
全体的によくある設定ではあるのだが、それをひねったり別の名前をつけて、他の話と大きく差別化してるのが上手い。他にも東方の古明地姉妹をはじめ、キャラ原作からの設定のアレンジなども中々。
最新50話の現行。終盤へ向けて予定していた重たい話群へ突入といったあたり。ただ、最近は更新間隔あいてる模様。以前読んだときからほとんど進んでなかったり。
*1:モンスターはあまり存在しない世界観
渚にてバトロワ
妖精航路#渚にて
がっちがちのスペオペ。「妖精航路#塩と煙草と幽霊と花」からの続き。前作の直後の時間軸から話がはじまって、本筋と本筋の間の繋ぎ回?のようなポジションの話。といっても、過去の回想や各キャラの背景なんかが明かされ、次の仕事即ち厄ネタな本篇の前振りがあり、充分楽しめた。完結済で、続きに期待。しっかし、作者さん相当な設定厨だろ……w
できる夫がバトロワな修学旅行へ行くようです
今日は皆さんにちょっと殺し合いをして貰います、というお馴染みのバトロワもの。なんだけど、非常にノリが軽いコメディタッチでさくっと笑いながら読める。即堕ち2コマ並みのノリでクズいキャラたちがギャグちっくに死んでいく。2スレ10話でさくっと完結。
ヤルオとDioは逃げるようです
人間と魔族なんかが敵対してて魔法もあるファンタジー世界。落ちこぼれ生徒のやる夫にいつの間にか吸血鬼Dioが取り憑き、お尋ね者として人間の国から追われることに。と、そんな感じのまだはじまったばかりの作品。政治なんかも含め叮嚀に描かれていて期待できそう。
どの学年が
和「宮永さん、私のリー棒も受け取ってください」咲「う、うんっ!」
咲「え? どの学年が一番強いかって?」
咲の二次SS。会話のみの台本形式のやつ。おそらくどちらも同作者だと思うのだが、がっつりと闘牌メインで大分量。
前者は、長野大会決勝で他校のオーダー順が違っていたら?というIFモノ。面子は違うのに、きっちり原作の展開に寄り添ったり違う面を見せたりと、中々に面白い。大将戦の最後の展開は非常にすばら。
後者は、全国を対象に学年別代表チームでの対抗戦。こいつらが同じ卓についたらどういう結果になるんだろう?という、ドリームマッチ・オールスター。オリジナルの解釈とかそういう付け足しが割りとあるものの、結果に納得できる感がとても強い。実にすばら。
普段台本形式のはあまり読まないんだが、漁ると面白いやつもちょこちょこあるよね。いやまあやる夫スレも同系統といっちゃそうなんだが。
キッチンO
もう1,2本追加してアップしよう~とか考えているうちに、ひと月以上経ってたので。
やらないキッチン
やらない-Oの名前は聞いたことがあったが、なるほどこれは面白い。シリアスとギャグの緩急が小気味よくてぐいぐい読まされる。有名なのも納得。
小さな街の、何でも屋さん物語
先日紹介した「樹海~」スレの作者の安価スレ。安価の影響度は低め。モンスターなし魔法アリ(少数の人しか使えない)のファンタジー世界で、何でも屋稼業。っても「冒険者」なんかも設定によっちゃこんなお使い仕事ばっかりだけど。ダイス+固定値(スキル等)での成否判定だし、低レベル帯シティアド中心のTRPGって感もある。まどかかわいい。
ノクタ諸々1
無色の革命
時を止めて
ノクターンより。同作者の作品でどちらも完結済。他の作品も覗いてみたけど、文章達者な方ね。小説を沢山読んだ上で沢山書いてるってのがわかる。ただし、そういう文章がウェブSS、特にエロで有用かというとまた別の問題なのが面白いけれど。エロ目的なら長ったらしいストーリー部分は邪魔だし、ストーリーを追うならエロシーンは邪魔。その点前者は、思弁的な内容がエロの理由付けになっていて中々面白いかな。透明人間になれる指輪を手に入れ「自由」を作り出すべくアレコレ好き勝手やる話。
後者は、時を止めれる指輪を得たことで波瀾万丈な人生に。ストーリー的にはこっちの方が面白いんだけど、時間停止のギミックが話の導入にしかなってないし、ストーリー単体の割合が低いのと、エロとストーリーがあまり関連ないというのが。
エロダンジョン・マイスター
エロダンジョン作成ゲーへの転生。たまには容赦のない陵辱系もいいものです。虫・グロ注意。文章上手くてグロ特化の文章だときついけれども、このくらいなら。いちおう現行? 更新はとまっているが、それなりに区切りいいところまでは終わってる。
雑記
ふぇいと
先日、Fateのアニメ内容発表?とかがあったようだが、なんだかんだ言ってもFateは大人気な作品――教養主義的に言えばまず第一に抑えておくべき作品、だということを感じた。普段からFateの話題を度々出してる人や、きのこ信者、エロゲ好き、あたりの人が騒ぐのは理解できるしそれだけでも一定数はいるのだが、そうではないのに騒いでる人たちもそれなりに見かけた。エロゲは数作しかやっていないけどFateはやってるとか、Fateだけはやっているとか。*1
わりと教養主義的なとこがある自分にとっては今からでもやるべき作品なんだろうが……、時間も体力もそっちに振り分ける余裕はなさそう。色々エロゲを薦めてくれた友人曰く、文章とかノリとか合わなさそうとのことだし、実際に『空の境界』は昔読んだがあまりピンとこなかった。苦手なことにもチャレンジしてみると新しい世界が拓けるよ!というのは簡単だが、それをするには色々と足りないものが多く。きっとやらずに終わるんでしょう。
余談。お薦めエロゲ作品を教えてもらったときの話。葉鍵作品は名作だし是非やっておくべき!と第一に名前が挙げられたが、それと同時に、苦手というか嫌いなタイプの作品だろうから無理してやらなくていいよ……とも言われた。そういうの多いな。
じゃんがりあん
「いただきじゃんがりあんR」のOP動画すげーなあ。
上の話とは全く関係もなく、先日たまたまエロゲのOP/デモ動画を見漁っていたのだが、断トツで一番の出来じゃないでしょうか。フルアニメで作ったり技術的に凄いことやっているというのはもっと沢山あるのだろうけど、制止画+エフェクトメインでこれだけのものを作れるというのは驚嘆。こういった色合いがはっきりしていてポップなタイプが特に好みというのはある。というか、その類の作品では一番好みかもしれない。しかし、2005年の作品か……。技術(開発環境)の優劣とセンスは別物ってことだよなあ。パロディMADが色々作られているのも納得。そのうちまとめて見ておこう。
*1:自TLだけの観測範囲なので、偏っているだろうが。
デスゲ
やるやらデスゲーム
単なるゲームに参加した(させられた)と思ったら、そのベットは自分の生命だった、なデスゲームもの。この話だと、フルダイブのMMORPGが舞台で、オープン初日のセレモニーでアバターが消えゲームに閉じ込められて――と、モロにSAO的な設定。導入はまんま同じといってもいいかな? ただ先行作品そのままというわけではない。SAOとの比較で説明すると、
- 主人公のやる夫やらない夫は、廃人でもなくβ参加者でもなく、弱キャラ状態からのスタート。
- そのため、トップランカーではなく後発組の日常。
- 強敵に向かってのゲームの攻略というよりは、いかにしてデスゲームだと認め、それに対応していくか。
といったところ。総じて描写が丁寧で、β参加者のランカーではなくただの一般人がどうやって抗っていくかといったところに重きを置いている(といっても、最終的にはやるやらパーティーがラスボスに挑むみたいだが)。日常描写が丁寧と言うことはそこで知り合った他の人たちとの交流もしっかり描かれるというわけで、その上でこれがデスゲームということは、後はお察ししてください。えげつない。
ジュカチュー
やる夫は魔法世界に流れ着くようです
以前紹介をした作品ですが、無事完結。お疲れさまでした。折角なので頭から最後まで通しで読み返した。
魔王を倒してハッピーエンドのおしまいおしまい、というタイプでない作品なだけに、話の終わらせ方ってのは難しいところがあるけれど、贅沢に色々使って綺麗に終わらせてたのがいい感じ。ヒロイン達とは結ばれずみんな仲良く友情ENDで終わらせ、誰かと結ばれた恋愛END?は番外編の形で後日に複数やってくれるとのことで、そちらも楽しみにしている。
樹海の中心で、ゲームシステム論を叫ぶ
魔法世界の雑談スレというか別スレで裏話とか対談とか色々されてるんだけど、その話題の流れで紹介されてたこちらのスレが面白かった。作り手視点による、ゲームシステムについての諸々。まとめで読むより元スレの方がいいかな。ゲームシステムから外れてマスタリングだとか安価スレという形式自体についても議論が起こってて、直接的ではなくとも色々参考になる部分がある。
「システムが世界観を規定する」とかいう言説は一見逆説的なんだけど、(創作的な都合の良さなんかを抜いても)考えていくと色々面白かったり。一般的な事柄に拡張させると、アーキテクチャとかアフォーダンスとかそこらへんのUI論あたりとかとも通じる。あとは、××な機能を持つモノが先に出てからそれの需要が生まれるとか、そういうの。そういったところで、色々と気づきの多いネタを読ませてもらったという独り言。